「絶対帰らへん!」
ワタシの手違いで、チビリンピックに登録できなかった選手が、
現場でお母さんに「もう帰る?」と聞かれた時の一言。
アップや練習に参加しながらも、
試合時はベンチ外で試合を観るだけでしたが、
この選手の気持ちの強さを感じたシーンでした。
(ほんまにごめんな・・・)
翌週の4年生の試合。
相手選手との接触で足を痛めた選手が、
「弟と変わるか〜」というワタシの声(もはやヤジですが)に、
痛そうながら、大きく首を振り、拒否しておりました。
いずれも選手の可能性や伸びシロを感じる瞬間。
こんな一言や素振りを見せられると、
コーチとして選手の成長にコミットするべく、
責任を感じる瞬間ではあるものの、
同時にその選手のその瞬間の成長に逞しさを感じます。
ワタシはサッカー選手の必要な要素を、
ココロ・アタマ・カラダ・本能・技術・コミュニケーション・人間性の
7つと捉え練習に織り込んでいます。
技術が成長しなくとも、
ココロやアタマやコミュニケーション、人間性が成長すれば、
憧れのサッカー選手に一歩近づけるし、
サッカーを通じて、ステキな人間にもなれる。
そんな可能性を感じた2つのシーンでした。
ちなみにチビリンピックの手違いはコーチ側のミスでしたので、
本人に正直に謝りました。
「今日はゴメンな。人数間違ってしまったねん」
いつも笑顔溢れるその選手は、
その時は真面目な顔でワタシに言ったのでした。
「酔っ払ってたん?」
もちろん、酔っ払って人数確認したわけではありませんが、
そもそも、いつも酔っ払っていると思われていること(笑)、
そんなことを4年生に指摘される有り難さ(?)を感じました。
普段は選手とコーチの関係ですが(ガミガミ言われているのに)
人と人という根本的な関係にも立ち戻れる選手とコーチは、
とても有難く、ステキな人間関係(笑)
大人が必ずしも正しいことばかりではないと感じ(ワタシの場合はもはや嘘ばかり)
常に人間と人間の立場でのコミュニケーションを図れる関係。
多様性が求められる、これからの世界ではとても大切な感覚です。
コロナ禍で多くの大人の良くも悪くも素が出てきている世の中で、
選手とコーチの関係も少し変わっていきているのでは?と思っていますが、
良いこともありそうで、そんなところを伸ばしていければいいですね。
でも彼らに生かされている実感もいつも感じています。
新しい世界に生きるための能力を彼らにもらっている感覚。
毎度毎度、ありがとうございます。
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