『ピッチは、常に明日を目指す人のために存在している』 ジネディーヌ・ジダン



2013年3月6日水曜日

弱くても勝てます

最近、こんな本を読みました。

「弱くても勝てます」: 開成高校野球部のセオリー「弱くても勝てます」: 開成高校野球部のセオリー
高橋 秀実

新潮社 2012-09-28
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日本有数の進学校である開成高校野球部について書かれた本です。
とは言え、野球部は2005年には東東京大会でベスト16に入るほど、
「そんなに弱いチーム」ではありません。

でも筆者が驚くほど下手なチームらしいのですが、
知恵で勝とうとするユニークなチームです。


チームのモットーは【強豪校に勝つ】


週1回の全体練習と個人練習で、
「強豪校に勝つ」ためには一般的なセオリーでは通用しないということで、
様々な工夫があるとのこと。

少ない練習で成果がでやすいのは「守備」より「攻撃」と位置づけ、
ほとんど守備練習をせずに、バッティング練習に時間を割き、
「超攻撃野球」を標榜しています。

一般的なセオリーは「相手の攻撃を抑えられる守備力」を前提にしていますが、
「エラーが伝統」と言い切れるほど大量に失点することが多いため、
打順の決め方も、普通ではなく、
大量得点を取れることを前提に考えられています。


選手達も勉強できる生徒ばかりですので、
よく考える選手ばかり。

理屈っぽかったり、考え過ぎなほどです(笑)

練習についても

「僕は練習はしすぎるとよくないと思うんです。練習することが当たり前になって
『明日やればいいや』とか考えて、集中力が欠けて意識が下がるような気がするんです。」

と自分なりの考えをしっかり持っています。

ピッチャーもオーバースローやサイドスローなど、
相手が自分のことを気にするようなピッチングをする選手もいます。


でも考え過ぎることで、
様々なことに【出遅れる】という特徴があるようで、
最初の一歩が出遅れることはもちろん、
あらゆる準備に「出遅れて」しまいます(笑)
(この辺はウチのチームに似ています。。。)


共通するのはみんな「野球が大好き」ってこと。


野球が大好きだけど、野球が下手な選手達が(苦手ではない)、
本気で野球のことを考えると、
一般的な理論とは全く違うユニークな理論が出来上がる。


そんなユニークな選手達の一生懸命な姿を、
ユーモラスに描いている本です。


思わず、応援したくなります(笑)


以前、甲陽学院のサッカーの試合を見る機会がありましたが、
ミーティングの内容や作戦の立て方が、
非常にユニークで感心いたしました。

サッカーが得意な人達だけが、サッカーを考えるのではなく、
あらゆる分野の人達がサッカーを考えだすと、
日本のサッカーはもっと豊かになるんでしょうね。


かなりオススメな一冊です。



ユニークな人が大好きなコーチより。

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