『ピッチは、常に明日を目指す人のために存在している』 ジネディーヌ・ジダン



2013年8月30日金曜日

タテへの意識

先日ご紹介した

U-12 ジュニアサッカーワールドチャレンジ

東京に来ていたワタシは、
仕事をサボり、準決勝を観戦。

第一試合は リバプールFC vs 柏レイソルU-12


柏レイソルは全日でベスト8の強豪。
高い技術でしっかりボールを回してきます。

リバプールはジェラードを輩出した、
サッカーの母国のU12チーム。
U12のはずなんですが、180cmはあるのでは?という選手がボランチにおりました。

ポゼッションは柏レイソルが高そうな感じがするものの、
ボールを持たされているような試合展開。

ボールは持っているものの、
前へ進めない状態でした。

リバプールのディフェンス力の高さは見事でした。

ボールを持たせるところは相手に持たせながら、
パスコースを切っていく。

一定の領域に入ってきたり、相手がミスした瞬間に一気に激しくプレス。
特にタテへのパスは厳しく対応して、相手にバックパスさせると、
深くは追いかけない。

「相手に何をさせないか」

が明確なディフェンスでした。

そのラインをどこにするかを、
攻める時は上げて、休む時は下げるという具合に変えていっていました。

ボールを奪ってからは、
ダイレクトプレーでゴールを目指すスタイル。

カウンター、ショートカウンターを駆使しながら、
チームの意識を統一しながら、
速攻と遅攻を使い分けておりました。


終わってみれば4-0でリバプールの勝利。

ボールコントロールでは柏レイソルの方が上だと感じましたが、
同じようなプレーに終始する柏レイソルと、
相手の状況によって、変幻自在にプレーを変化させるリバプール。

かなり衝撃を受けた試合でした。



第二試合は FCバルセロナ vs 東京ヴェルディ


バルセロナの11番は久保建英君。
10歳の時にバルセロナに渡航し、昨年は得点王になったとのこと。
前所属の川崎フロンターレの関係者も観戦しておりました。

相手は東京ヴェルディ。
全日の東京都予選3位のチーム。


前半からヴェルディが激しく前に出て、
チャンスを作ろうとします。

バルセロナはこれによってリズムを作れない序盤戦。


久保君もドリブル突破などチャンスを作ろうとはするものの、
もうひとつキレがありません。
暑さもあり疲れが溜まっていたんでしょうか。
ただ、ボールをもらう前の動きは非常に上手でした。

前半の目玉はペナルティエリア外からの久保君のフリーキック。
(ちなみにフルピッチ、大人ゴールでした)

小さい体を目いっぱい使って、素晴らしいキックで会場をどよめかせました。


しかしながら前半は0-0。

ヴェルディも頑張ってはいたものの、
ちょっと拍子抜けのバルセロナでした。

後半はメンバーを替えて臨んだバルセロナ。
久保君の後に入った選手。

これが速いし、上手い・・・
中学生でもこんなんおるかいな・・・って感じでした。

彼が後半はポンポンと得点を重ねます。


終わってみれば、5-0でバルセロナの勝利。


バルセロナは観ていても、どこにパスを出すかがわからない。
バックパスするか・・・と思えば、ターンして横やタテに出す。
ギリギリまで選択肢を判断しようとしていますし、それが出来る技術を持っています。
キックのフリも非常に小さいことなどが、その一例だと思います。

トラップも惚れ惚れするほど、上手い。
さらに視野が広い。

バルセロナのセンターバックの選手が、
ヴェルディの最終ラインの高さを、
しっかり見た上で、ロングフィードをするシーンが何度かありました。
「いつ見てんだ」という感じでした。

ヴェルディはよく頑張っていましたが、
「選手を集める範囲の違い」が出ていたように思いました。




いろんな人種や国籍があるチームのなかで、
久保君はしっかりコミュニケーションをとっていました。

スタンドからの声援にもしっかり手を挙げて応える姿は、
高い意識を感じました。

彼にとっては当たり前なんでしょうが、
確実に日本のサッカーに大きな影響を与えていると思います。

まぁ、そんなこと気にせず、
頑張ってほしいですね(笑)


今日の試合を見て決定的な違いは、
タテへのボールの入れ方です。


リバプールもバルセロナも、
タテにボールを入れるために、
ボールを持っていない中盤の選手が横に動いてスペースを作る動きが、
多く見られました。

ボール保持者もタテに入れることや、
タテに突破することにギリギリまでこだわるプレーが多かったように思います。

非常に勉強になりました。




この準決勝は11人制でフルピッチ、大人ゴールでした。
両試合とも点差はつきましたが、
非常に面白い試合展開でした。

やっぱり11人制、面白いですよね。
劣っていても勝つチャンスを感じることができました。
勝つためのオプションがたくさんある方が楽しい。

1・2年生は5人制、
3・4年生は8人制、
5・6年生は11人制

が、いいように思いました。

結局優勝はバルサだったようですね。
決勝は見ずに、ちゃんと仕事しました(笑)


暑すぎて配られた「塩熱サプリ」がやけに美味かったコーチより。
(サンプリングでもらったんですが、おススメです)

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